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日銀が、16日、マイナス金利導入したことで、定期預金は0.025%に、普通預金は0.001％になる。特に、普通預金の利息は、１／２０になる。
普通預金の場合、１００万円で年１５８円の利息が７円または８円の利息になるという。そうなれば、口座手数料徴収、または、ＡＴＭ手数料値上げの危機に直面する。
日本の現金流通量が、前年比の10％から20％増加する可能性もあり、年内に１万円札の流通枚数は、１００億枚を超えるのはほぼ確実視される。
欧州中央銀行(ＥＣＢ)が500ユーロ紙幣の発行を年内に中止すると15日、発表した。200ユーロ紙幣を増刷も視野にいれているが、200ユーロ紙幣の発行をも中止する可能性がある。
日本では５万円札、10万円札待望論の声も多かっただけに、超高額紙幣の発行は困難な情勢になった。
英国では500ユーロ紙幣、1,000スイスフラン紙幣の持ち込みを禁止し、フランスでも500ユーロ紙幣の流通を制限している。500ユーロ紙幣流通は、ドイツ、スペイン、イタリアの３か国が顕著である。
ユーロ圏の最高額紙幣は500ユーロ（約64,000円）。米国は100ドル（約11,500円）、英国は50ポンド（約8,500円）、日本は１万円、スイスは1,000フラン（約117,000円）、シンガポールは1,000シンガポールドル(約83,000円)となっている。1万円が最高額紙幣の日本から見てもユーロ圏とスイス、シンガポールは金額が大きいという印象であるが、
ユーロ圏が高額の紙幣を発行している理由は、現金志向が強いドイツ、スペイン、イタリア、スイス、スウェーデンなどが超高額紙幣を流通させていたことが影響している。
ドイツは2002年まで旧1,000マルク紙幣(約58,000円、廃止)、スペインも2002年まで、旧10,000ペセタ紙幣(約16,000円、廃止)、イタリアも2002年迄、旧500,000リラ紙幣(約25,000円、廃止)の超高額紙幣を使っていたためのようだ。
スイスは頻繁に1,000フラン紙幣が、スウェーデンでは1,000クローナ(約17,000円)が流通し、取引されてはいるが、近年、歴史的に金持ちの資産隠しの場所いわゆる脱税とマネーローダリング、さらに裏金として使われていた事情を反映しているのかも知れない。
ユーロ圏で500ユーロ紙幣を廃止する動きが出ていた。昨年末ユーロ圏で保有されていた現金は1兆ユーロを超えていた模様であり、金額ベースでそのうち30％は500ユーロ紙幣(６億枚)で保有されていたようだ。
この額は10年前に比べて倍増しているそうで、銀行預金に対する信用の低下やマイナス金利を導入後預金金利が下がって銀行預金のメリットが小さくなっていることが原因と思われる。
500ユーロ紙幣廃止の動きが出て来た背景は、以前から指摘されていたとおり、偽造の増加、テロやマフィアの資金源、高額紙幣が密輸、麻薬、覚醒剤、兵器等の取引に使われたり、税金逃れるマネーローダリングのために使われていることもあるが、
大きな理由として最近注目されているのはテロリストやマフィアの資金源となっている点である。
昨年11月13日のパリ同時多発テロ事件以降、テロ対策として超高額紙幣を廃止するという議論が熱を帯びてきたようだ。
500ユーロ紙幣は、ドイツでは「ネオナチ」、イタリアでは「トマト」、スペインでは「ビンラディン」、オランダでは「マリファナ」、英米仏では「デビル」「ゴースト」「マフィア」といったの悪いイメージと揶揄されていて、それだけ500ユーロ紙幣が敬遠されているという。
富裕層ですら嫌われた500ユーロ紙幣廃止はマイナス金利政策の効果を引上げることにもなると指摘されている。
マイナス金利は上記のとおり銀行預金から現金で引出して保有する動きを生んでいるが、高額紙幣を廃止することにより現金保有の負担を増加させ、結果として銀行預金が現金で引出されることを防ぐことになり、銀行の流動性が増えて貸出が増えるという。
日本は、その逆で、貸出には回らず、国債の回転資金に運用されているため、国民所得の増加に繋がらない。
ユーロ圏における500ユーロ紙幣廃止は、上手く行けば二重の効果が期待出来るということである。
ベイカー米国前財務長官が５００ユーロ紙幣、２００ユーロ札、１００ユーロ札、１００米ドル紙幣を廃止するよう提唱した。
国際サッカー連盟(FIFA)の裏金(贈収賄)事件やIS組織の資金は、100米ドル、500ユーロ、1,000スイスフラン紙幣の３種類の現金が使われたことも、高額紙幣を廃止する動きになったとされる。500ユーロ紙幣の有効期限を設定し、失効後は、０セントの価値として紙切れにする。
イングランド銀行(ＢＯＥ)も欧州中央銀行(ＥＣＢ)、ドイツ、スペイン、イタリア、スイス、シンガポールの中央銀行を名指し、金額ベース１００米ドルを上回るの高額紙幣発行を中止するよう促したとされる。
１００米ドル紙幣も１０８億枚流通し、５００ユーロ紙幣も６億枚流通する異常事態に世界中が懸念を抱くようになった。日本も１万円札の流通量が１００億枚にせまる。
紙幣(現金)そのものが限界に来ていることを浮き彫りにした。カードマネーの現金レスの時代のはじまりなのかもしれない。
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