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現金ビジネス拡大

 投稿者:  投稿日:2017年 6月11日(日)08時03分38秒
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  本業で稼げない地方の金融機関、現金業務はアウトソーシングの流れ、警備会社の現金運搬事業拡大




 日本人の根強い現金志向と超低金利の長期化により、市中に出回るお金がこの20年間で2倍に増し、現金の輸送や保管業務を担う警備輸送会社にとって格好のビジネスチャンスになっている。
 人口減少による地域経済の疲弊により本業の貸出業務で稼げなくなった金融機関にとって、コスト削減は急務。
現金を取り扱う関連業務のアウトソーシング(外注)が進んでおり、日本通運や綜合警備保障、セコム傘下のアサヒセキュリティなどが全国的に事業を拡大している。
  日本の名目国内総生産(GDP)は過去20年間でほぼ横ばいまたは減少で推移し、人口が減り始めているにもかかわらず、お札と硬貨は4月末時点で106兆円と2倍以上に膨らんでいる。国際決済銀行(BIS)の統計によると、現金流通残高が名目GDPに占める比率は約20%と、米欧の10%前後、英国の5%を大きく引き離している。
 「現金がなくならない限り、こういうビジネスは必要だ」と話す。
最新設備が整った機器会社、機器メーカーの紹介で米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)の関係者も見学に来たという。
 あるスーパーは、回収した売上金は夜のうちに1万円札の束にまとめられ、翌朝につ銀行に持ち込まれる。各都道府県に散らばる小売店を目指して一斉に動き出す。現地に着くと釣り銭と引き換えに売上金を回収。夕方再びセンターに戻る。この間、管制室が全車両の位置を常に把握しており、センター内では数百台のカメラがくまなくお金の流れを監視する。
  運び込んだ現金は精査機に投入し、1万円札は100枚を帯封で巻いた小束を10個まとめて大束に、硬貨は種類ごとに「ドンゴロス」と呼ばれる麻袋に4000-5000枚詰め込む。釣り銭は千円札と5千円札、50枚重ねてフィルムで巻いた硬貨の棒金がコンピューター制御のベルトコンベヤーで運ばれ、パック詰めされる。
一晩で作製する釣り銭パックは数千に及ぶが、作業は夜間ほぼ全自動で行われる。
日銀理事は、金融機関にとって「現金の取り扱いはコストとリスクがある」ため関連業務を外注する動きがあり、「金融機関側のニーズと警備輸送会社のビジネスがマッチしている面がある」という。
  日銀は4月に公表した金融システムリポートで、日本の金融機関は職員1人当たりの業務粗利益(=労働生産性)が米欧に比べて低いと指摘。
経費率(OHR=業務粗利益に対する経費の割合)の分布をみると、日本の金融機関は米欧に比べてばらつきが小さく、中央値は高いと分析した。
 日本通運は全国の都銀や地銀、信用金庫に対し、警備輸送、資金管理、現金自動預払機(ATM)、集配金など金融機関が外注可能な45の業務のうち、実際に実行している比率が高いほどOHRが低くなるという分析を示し、営業攻勢をかけている。
 オフィスを構えるなど金融機関との一体化が進んでいる。金庫には硬貨のぎっしり詰まった麻袋が山積みされ、金融機関はここで互いに硬貨を融通し合う。
 かつて日銀支店が発行したお金は地元の地銀から引き出され、消費者が買い物代金として地元の商店などで支払った後、売上金として夜間金庫や窓口を通じて、再び、都銀、地銀、そして同じ日銀支店に戻っていた。
今は、地方の消費者が自ら買い物などで大都市にお金を落とすだけでなく、地元で消費したお金も大都市に向かっている。
お金の流れの変化は日銀支店の銀行券の受け払いに顕著に表れている。
 支払ったお金を上回るお金が戻る一方で、支払ったお金を下回るお金しか戻っていない。受入額から支払額を差し引いた受入超額はここ数年10兆円前後と、00年代初頭から約4倍の水準で推移。支払額の1.5倍の現金を受け入れている。
、いずれも警備輸送会社が現金の流れを担う。
 古くからある商店街が廃れる一方で、全国展開する大型店が増えているが、日銀理事は「例えば、イオンがもうかっても、銀行、信用金庫のプラスになることはあまり考えられない」と語る。
「地元の商店街で消費してもらえれば銀行、信金のビジネスにもつながる」が、百貨店にしても「地方では1つ減り2つ減り」というのが現状だと言う。
 大和総研のある主席研究員は4月26日の記者勉強会で、貸出業務純益を預金で割った貸出業務利益率は10年後、地銀全体の86%で赤字になるとの試算を示した。
今後を展望すると、「生産性の向上による稼ぐ力の強化」と、利便性という付加価値に合った「プラットホーム(ヒト、モノ、カネ)の効率化」が必要となってくると指摘した。
 日本通運幹部は「キャッシュレス化が進んで現金が減っていくことは心配だが、5年、10年ではそこまで減らないのではないか。たんす預金も相当ある。現金はあり続けると思う」と語った。(ブルームバーグ)

 
 
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